インスタンスセグメンテーションとは?定義とセマンティックセグメンテーションとの違い
AI初心者
インスタンスセグメンテーションについて教えてください。
AI研究家
インスタンスセグメンテーションは、画像内の物体を別々のクラスに分類し、それぞれにIDを割り当てるセグメンテーションのタイプです。
AI初心者
セマンティックセグメンテーションとの違いは何ですか?
AI研究家
インスタンスセグメンテーションは重なっている物体を個別に検出し、空などの特定の物体は認識せず、同じ種類の物体を個別に認識します。
インスタンスセグメンテーションとは。
「インスタンスセグメンテーション」とは、画像内の物体を認識して、それぞれにクラスラベルと固有の識別子(ID)を割り当てるセグメンテーション手法です。セマンティックセグメンテーションとの主な違いは次の通りです。
・-オーバーラップする物体の分離:- インスタンスセグメンテーションは、重なり合う物体を個別に検出できます。
・-背景の認識:- インスタンスセグメンテーションは、空などの背景領域は認識しません。
・-同じクラスの物体の区別:- インスタンスセグメンテーションは、同じクラスの物体をそれぞれ別々に識別できます。
インスタンスセグメンテーションの定義
インスタンスセグメンテーションとは、画像内で見つかる各個々のオブジェクトを識別して分離するタスクのことです。通常のセマンティックセグメンテーションとは異なり、各オブジェクトが固有の識別子で明確に識別されるのが特徴です。具体的には、インスタンスセグメンテーションでは、画像内の各ピクセルに、それが属するオブジェクトのインスタンスを識別するラベルが割り当てられます。このラベルは、画像内のすべてのオブジェクトを明確に区分けし、個々のオブジェクトが占める領域を正確に定義します。
セマンティックセグメンテーションとの違い
インスタンスセグメンテーションとセマンティックセグメンテーションは、ともに画像の各ピクセルにラベルを付けるタスクですが、その違いは、ピクセルのラベル付けの粒度の細かさの違いにあります。
セマンティックセグメンテーションでは、各ピクセルは1つのカテゴリー(例車、背景)にラベル付けされます。一方、インスタンスセグメンテーションでは、各ピクセルは特定のインスタンス(例特定の車)にラベル付けされます。つまり、インスタンスセグメンテーションでは、画像内の同じカテゴリーに属する複数のインスタンスを区別できますが、セマンティックセグメンテーションでは区別できません。
重なりがある物体の検出
重なりがある物体の検出は、インスタンスセグメンテーションの重要な機能です。このタスクは、重なりや接触している複数のオブジェクトを個別に識別し、セグメント化することを目的としています。複数のオブジェクトが部分的に重なり合っている場合でも、インスタンスセグメンテーションでは、それぞれを個別のマスクで特定できます。これにより、画像内のオブジェクト間の複雑な関係をより正確に把握できます。
重なりがある物体の検出は、セマンティックセグメンテーションとは異なります。セマンティックセグメンテーションでは、画像内のピクセルはカテゴリ別に分類されますが、個々のオブジェクトを識別することはできません。インスタンスセグメンテーションでは、オブジェクトの境界が正確に区別され、それぞれが一意のマスクで表現されます。このため、重なりがあるオブジェクトの検出とセグメント化において、インスタンスセグメンテーションがより高度な技術となっているのです。
背景との認識の違い
背景との認識の違いでは、インスタンスセグメンテーションとセマンティックセグメンテーションの決定的な違いについて説明します。セマンティックセグメンテーションは、画像内の各ピクセルをそのカテゴリー(例車、人、建物)に分類しますが、インスタンスセグメンテーションはさらに進んで、同じカテゴリー内の各オブジェクトの固有のインスタンスを識別します。
たとえば、セマンティックセグメンテーションは駐車場の画像からすべての車を識別しますが、 インスタンスセグメンテーションは個々の車を識別し、それらをそれぞれ別のインスタンスとして区別します。この機能により、より洗練されたタスクを実行できます。たとえば、特定の車の追跡や、群衆の中で特定の人の認識などです。
同じ種類の物体の個別認識
同じ種類の物体の個別認識とは、画像内の特定の物体の個別的なインスタンスを識別することを指します。例えば、同じ画像内に複数の車がある場合、インスタンスセグメンテーションでは各車の輪郭を識別し、その境界線によって個々のインスタンスを区別できます。これにより、さまざまなシーンでの物体の正確な個数カウントや、特定のインスタンスに関する詳細な情報抽出が可能になります。